自然界には存在しないレーザー光
熊谷紙器工業の熊谷さんからコメントを頂きましたので、御回答致します。
「レーザーを直接目に照射すると網膜に障害が起こる?!」
レーザーと言うと一般的にコワイ!ってイメージがありますよね。それは少なくともまちがいではありませんが、条件によります。まずはレーザー光線と普通の「光」の違いについて説明しますね。
レーザー光というのは自然界には存在しません。まったく人間が作った光なんですね。自然光との違いはいくつかありますが。最も特徴的なのは「コヒーレントである」ということ。
「コヒーレント」とは位相が揃っているという意味で、日本語では可干渉性と訳されます。左の図を見てください。(出所:科学技術振興機構)
ちょっと小難しいのですが誤解を承知であえて言うと、振動のタイミングがみんな同じ、すべての光子が同じ状態にある、といえばわかりやすいかもしれませんね。
次に特徴的なのはその直進性です。
自然の光は、反射鏡でどんなに集光しても勝手に拡がっちゃいます。ところがレーザー発振した光は超指向性を持っていて殆ど拡がらずに直進するんですね。
同じ状態の光子だけでしかも直進してくれるので、集光したり干渉させたりなどのコントロールもしやすい。小さく絞ったり、はるか宇宙のかなたに照射したりもへっちゃら。ワールドカップで選手がレーザー光を浴びせられたのも、離れた観客席からでも選手の目に向けて照射することができたからなんです。
他にも、単一波長であることなどいろいろありますが
次回は、レーザ光の目に対する危険性についてお話ししますね。
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(株)アシステック 伊藤 隆康
PROFILE
ASSISTEC技術屋社長 伊藤隆康
ホシデン(株)開発研究所で9年、パナソニック電工(株)制御技術開発研究所で16年間新商品開発に従事。2005年に『株式会社アシステック』を設立し電子機器開発設計支援・コンサルティング業務を行っている。
和太鼓奏者。